今や3人に2人が結婚前に行っている同棲。一昔前は、結婚前の男女が一つ屋根の下で暮らすなんてはしたない、とも言われていましたが、最近では同棲することのほうがスタンダードになってきました。結婚前に同棲することのメリットとは、いったいなんなのでしょうか。
今までは、お互いの仕事やプライベートの時間などで会えるのは週末だけだったカップルも、同棲をすれば一緒にいる時間が長くなります。好き同士、当然長い時間一緒にいたいものです。
楽しいとき、嬉しいときはそれを共感し合って喜びたいですし、悲しいとき、苦しいときはそれを慰めてもらって心を落ち着けたいものです。肉体的にも、精神的にもお互いが支えあえる時間を共有することができますよね。
結婚するといつも誰かがそばにいる、という生活になります。そんな生活には同棲期間中に慣れておくことが大切ですね。
同棲せずに結婚をすると、お互いの生活リズムやルールの違いにいきなり直面してしまうことになります。結婚をするとなると、挙式や新婚旅行で忙しくなりますから、その違いを妥協する点について話し合う時間があまりとれません。
また、ずっと一緒に生活していると、どうしても相手の嫌な部分というのが見えてきますよね。許せる、許せないというラインは人それぞれで、結婚前にその部分がわかるということが大切なのです。結婚前に別れることと、結婚後に別れることはリスクの大きさが違います。「性格の不一致」が離婚理由の1位ということで、離婚率を減らすひとつの手段にもなりますね。
結婚前に同棲するのは、「仮結婚」のようなものです。いわば結婚生活の「お試し期間」なのです。お互いにありのままの姿を見せた上で、それを受け止められるか、受け止めてもらえるかどうか見極めるためにも、同棲は重要なのです。
結婚する前までは「恋人同士」かもしれませんが、結婚するとそれが「パートナー」に変わります。法的に認められた夫婦は、お互いに支え合って生きていかなければなりません。
しかし、結婚したからといっていきなり恋人からパートナーに変われるわけではありませんよね。同棲期間というのは、2人の関係性を徐々にパートナーに高めていく準備期間でもあるのです。
恋人同士の2人にとってゴールは結婚です。「結婚する時期はいつにしようか」「結婚式はいつ、どこでやろうか」「どんな式にしようか」。結婚についてたくさん話し合いたいですよね。
しかし、結婚後にパートナーとなってからも、2人の生活は続いていくわけです。結婚のさらに先を見据えた将来のことについて話し合う時間も大事です。同棲すれば、その時間はたっぷり取ることができます。「結婚後の住居はどうするのか」「子供は何人欲しいか」「どんな家庭を築いていきたいのか」。お互いの希望や理想を聞いて、しっかり話し合っておくことで、さらにわかりあうことができるでしょう。
結婚は挙式をはじめとして、いろいろとお金がかかるものです。結婚資金を貯めるまでの生活費の節約にも、同棲はおすすめです。
例えばデートひとつとっても、同棲をしていないカップルは住んでいるところが別ですから、交通費の負担が大きくなってしまいます。同棲すれば、光熱費、食費、家賃などのお互いの生活費をかなりの部分、節約することができます。必然的に貯蓄額も増えて、早い期間でゴールインすることも可能ですよね。
また、2人の生活費がどれくらいかかるのか目安をつかんでおけるのも重要です。結婚すると新しくしなければならないことが山ほどあります。その中で、生活費のやりくりをどうしたらよいのか、同棲期間中に生活費の目安は把握できているので、結婚後の負担を減らすことができます。
さらに、相手のお金の使い方がわかるというのは非常に重要です。お金に対する価値観というのは生活に直結します。その人に将来性があるか見極めるのにも大きく関わってきます。
独身時代には結婚を理想や夢として思い描きがちですが、実はとても現実的なもの。同棲はその現実を嫌というほどわからせてくれます。結婚したい相手がいるならば、同棲をして、ありのままの姿をお互いに見せ合い、理解を深めてから幸せな結婚へと繋げていけるとよいですね。